8、その後の成長記録
1997年4月10日現在(7か月)
首はしっかりしましたが、寝返りはまだです。
このごろ、自分の足を手でつかめるようになって
自分の足で遊んでいることがあります。
御飯でもおかずでも、固いものでなければ大抵のものは食べます。
にこにこと笑うその笑顔は多くの人をとりこにします。
1997年8月12日(11か月)
つい二三日前から、すこしづつ伝い歩きをしたり、
またはいはいで前進できるようになりました。
これはという物が目にとまると
そちらに向かって着実に前進するので油断ができません。
うれしいものです。
ひとつの好きな遊びはページめくりです。
電話帳など渡しておくと、
ずっと前に後ろにめくって遊んでいます。歌遊びも大好きです。
1998年3月(1年6カ月)
1歳半になったということで先週、
一歳半になったわが家のダウン症児・和(ひとつ)は
週二回、学校に通うようになりました。
お母さんと一緒に二時間半。おやつ(お弁当)の時間もあります。
知的障害児のためのクラスで1歳半から3歳になるまでの子どもたちが
同じクラスで学び、クラス定員は5人。先生が二人つきます。
和のクラスは月曜日と水曜日で、月曜日には言語指導の先生も来ます。
行くと、最初は自由に遊ぶ時間。
みんながそろったところで先生を囲んで、
おはようの歌を生徒の名前を入れて歌います。
自分の好きな楽器も演奏します。手遊び、歌遊び満載の20分。
それから顔と口の筋肉の訓練。
口の上や脇にピーナッツ・バター、マシュマロクリーム、チーズなどをぬってもらって、
それを舌を出して上手になめるというおいしい訓練です。
しばらくおもちゃで遊んで、それからおやつ(またはお弁当)の時間。
スプーンやコップを使う練習。それから歯磨きタイム。
それから他の部屋に行って、体全体を動かして遊ぶ時間。
またみんなでダンス歌遊び。
それから工作やコンピューターの時間。
それから歌を歌って、さようなら。
学校に行くようになっても、
月一回は、在宅指導があります。
私の住んでいる地区はロサンゼルスでも特にケアが行き届いています。
在宅指導は生後4カ月のときから週1回一時間先生が来てくれていました。
これは日本と同じで、地区によって大分差があるようです。
1998年5月26日(1年9カ月)
ひとつはこの日、一人で何もつかまらないで立ち、
二三歩歩きました。
ただしこの何もつかまらずにというのは語弊があります。
本を持ってです。何も持たないと、4つんばいになってしまうのです。
そこで本を持たせると、本を手放したくないので仕方なく、
よっこいしょと立ってよろよろ足を踏み出すのです。
つかまり立ちできるようになってから、歩くなんて
当たり前と思っていたこと
(実際、上のお兄ちゃん達は九カ月くらいで歩いていたから)
ができるまで、ずいぶん長くかかりました。
いつかはきっと歩くと分かっていても、
歩けるようになるまでは不安でした。
うれしかったよ。ひとつ。
1998年6月2日(1年9カ月)
ひとつはもう本がなくても立って歩きます。
二三歩から、三四歩になってきたかな。
まだまだ四つんばいのほうがずっと早いけれど。
もう階段だって上手に上り下りできるできます。
もちろん四つんばいですが。
現在、学校の方でのお気に入りはブランコ。
眠くて機嫌の悪いときにも、ブランコで遊べると分かったら
とたんに機嫌が直ります。
ただし、一度乗ると下りたがらないので、
つき合う方もそれなりの覚悟が必要です。
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日本に帰ったひとつ